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政府タウンミーティングのやらせが発覚した。
事なかれ主義の役人の体質と日本人間の言論の不毛に
起因するともいえる。
規模の大小に関わらず講演会を開催する際は、誰か口火を
切ってくれる人を捜す。終盤になると質問も出やすくなるが、
日本人は横並び発想で目立ちたくないのでそういう人が必要
な場合もある。だが今回は明らかにやり過ぎだ。
政府広報予算の垂れ流しを請ける政府許認可のテレビ、ラジオ、
一手に引き受ける電通などの慣行があって必然的に出てきた
やらせだ。
同じ議員内閣制の英国は言論の政治、日本は談合の政治である。
そういった予定調和を打破しようというのがマニフェスト(選挙
公約)運動である。
従来の選挙公約は「明るい福祉社会をつくる」「交通網を整備
します」など中身のない意味不明な文章が並ぶだけであった。
数値目標、期限、財源、工程を明らかにすることによって具体的
な政策を伝える。
それがマニフェストである。ということをマニフェストの伝道師と
いわれる元三重県知事北川正恭大学院教授に学んだ。
しかしながら、マニフェストが進化していく過程でコンサルタント
が介在し、数字を並べただけのマニアックなものになってきた
ことも否めない。
首長選挙においてはコンサルタントが候補者に代わって作成
するという形になってしまった。つまりはコンサルタント同士の
優劣を決める選挙のようなものだ。

そのまんま君は以前から連絡をもらっていた。11月の初め
に電話があり、マニフェストについて教えて欲しいということだった。
その後、時間が切迫してきたとみえて、藁をも掴む心境になった
のか前倒しでやって欲しいとのことである。
大学院の後輩、大手シンクタンクのサラリーマン、自治体の仕事
を請けているNPO社員、宮崎県出身の人、選挙PR会社員、他コン
サルタント勤務者などが集り、4回にわたって宮崎県知事選の
マニフェスト作成をした。
そのまんま君に義理や貸し借りはないが無償のボランティアと
して協力した。
本人はノートの端くれに数行、書いてきただけであとはオンブに
抱っこ、すべてお任せである。
内容は大手シンクタンク社員がサイトで拾った数字で辻褄を合せ
た宮崎の現状とは遊離したコンサル型。その分、本人のキャラク
ターや能力とは別ものになった。もっと素朴なキャラクターが出
るものがいいのだが、本人も消化不良で上滑りである。
他には昨年、民主党の選挙惨敗の原因の一つと言われた選挙
PR会社員の現地事情を無視したメディア戦術や、あんたは何にも
知らないのだからと発言する礼儀知らずの帰国子女など、若さ
はあっても常識や礼節のない人間がこさえた成果物を嬉々として
持ち帰るそのまんま君、記者会見でそれを披露するという。
マニフェストを見せて芸人ではない知性を見せたかったのだろうが、
タレントが選挙に出るという時は本業で売れないときだ。
披露したマニフェストを送ってほしいと連絡すると、修正がある
とかの返事だった。若者らの作成したものを丸写したマニフェス
トであることが発覚すると困るのか、地方自治を勉強したと言う
割には本人の努力が見れない。
記者会見で芸人を辞めるという発言があったそうだ。単なる方便
ならば、打算だけで宮崎に戻ってきたということが県民にすぐ露
見する。
過去に起した事件については週刊誌では酷評されている。
飲酒運転が厳しく取り締まられ、セクハラも断罪される時代だ。
そのまんま君のホームページ「過去の不祥事について」にある、
「酒の力もあり、まぁ、いわゆる「芸人の軽い乗り」でした。の部分は
慌てて消したようだ。
政治は極めて真面目なもので、有権者の付託を得て税金を使う仕事。
そのまんま君の姿勢はまだ足りないとみる。

官製談合を起した宮崎県の民度が問われる知事選挙であるが、
ほかの候補者は、自民党は昨年の刺客できて落選した人物を
選挙区の邪魔になるという理由で知事選候補者に据えるとか、
民主党はまだ候補者も立てられない状況である。
あとは知名度の高いそのまんま君と共産党候補者だ。
1月4日告示、21日投票という日程、これから4年ごとにあるので
役所は暮れも正月もないとぼやいているとか。
宮崎県民には踏んだり蹴ったりの場面が続く。。

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